「食品開発」といっても、
いろいろな手順や方法があります。
ここで一例をご紹介します。
「フードマーケティング論」では、食品業界のマーケティング理論や手法、ブランド化や広告?販売戦略について学び、消費者のニーズに応えるための知識と応用力を身につけます。
また、「食品開発学概論」では各分野の食品企業と連携。コンセプト作りから試作、製造、評価、検証、コスト管理や販売促進といった基本知識を身につけます。
「食農体験」では、地域の農家や企業等と連携し、植物の種まきから収穫まで農産物の生産を体験。また、家畜の飼育見学も行い、仕入れの行程を理解していきます。
「地域食品企画演習」では地域素材の掘り起こしからスタート。マーケティング、試作、地域企業等への商品提案?プレゼンテーションなどを通じて商品化をめざします。
「食品加工学」では、さまざまな殺菌法、冷凍法、酵素?微生物利用等の加工技術を学ぶとともに、肉加工品、水産加工品、乳加工品等の加工食品について、種類?規格、製造方法?原理を学びます。
「食品フレーバーの化学」では、香りの生合成や特徴などを理解し、食品の品質管理や新しい食品の開発に活かしていきます。
香りや味、テクスチャーなどの「おいしさ」を測るためには、人間の五感が欠かせません。「食品の官能評価学」では、人の感覚や物の特性を測定する方法について修得していきます。
また、健康の維持や増進に役立つ機能性食品の特徴や評価方法について学ぶ「機能性評価論」も実施します。
「食パッケージデザイン演習」では、食品の特性に合った包装や容器、素材を考え、商品コンセプトにふさわしい色彩、ロゴ、キャッチコピー、イラスト等のグラフィックをデザインしていきます。
包装のデザイン以外にも、「食空間デザイン論」ではテーブルウェアのセッティングやコーディネートについて学び、食空間を魅力的に演出するための知識と技術を身につけます。
実際の現場を経験して手応えをつかんでもらうために、学内のカフェ店舗で「カフェ実習」を実施。学生が考案したメニューを学生自身で提供してもらいます。
食品開発学科で学ぶ商品開発や
品質管理の知識?技術を求める業界は
多岐にわたるため、
活躍できる職種も研究?開発職、
管理部門スタッフなど多彩です。
理系のキャリアを輝かせる
大学院進学の道も開けます。
現在はタマゴ加工品の商品開発を担当しています。苦労して開発した商品が店頭に並び、お客様に「おいしい」と喜んでいただけることが一番のやりがいです。大学では同じ目標に向かう仲間や尊敬する先生方と出会えたおかげで、充実した毎日を送ることができました。特に、「食品化学」や「食品衛生学」の授業で得た知識が現在の業務に役立っていると感じます。また、十文字はたくさんの方々が夢の実現をサポートしてくださいます。わたし自身、就職支援課の皆さんによる手厚い支援のおかげで、第一志望の企業に入社することができました。常に目標を持って学ぶ姿勢を忘れず、素敵な学生生活を送ってください。